日本人とアメリカ人のチップ文化の衝突

昨日 X(旧twitter)で、アメリカのとある場所のレストランで、日本人5人ほどの団体客が合計330ドルの支払いに対して、チップをたったの$16しか残さなかったという内容の投稿を読みました。その中には駐在員としてアメリカに滞在していた方もいたようです。 

チップの相場を知らなかったのだろうか?
駐在の人は日本から来た客にチップについて教えてあげなかったのだろうか。

あらゆる推測が頭の中を駆け巡りました。

それらはXですでに議論されていたようなのでここでは書きませんが、なぜそんな事態が起こったのか私なりに考えてみました。(全て推測です)

アメリカ人の多くは、ウエイターやウエイトレス(サーバー)の事は接客業に従事する人(またはバイト)と見ており、あくまでも仕事をしている人であって、軽蔑や低く見る存在ではないと考えているようです。

一方日本人(特に中高年の世代)は、年齢や地位の上下関係が重要視される文化の中で生きてきたため、主に若い人が従事しているサーバーを地位的に下に見る傾向があり、より良い接客をしてもらって当たり前だ、自分たちに敬意を払って当然だ、なんで当たり前の事にお金を払わなきゃいけないのかと言う考えがベースにあるのだと思います。

また仮にサーバーを接客業という「仕事」として捉えた場合、
接客業=お客様に何がなんでも尽くすことだと思っている人はかなり多い気がします。

若い彼らから自分への敬意が感じられなかったりすると(たとえば、サーバーが気軽に話しかけてきたり、うやうやしくへりくだった態度を取らないと)ご機嫌が悪くなったりします。サーバに求めるサービスの基本として、俺たちは上、君たちは下…と言うような階層的なアプローチを求めているように感じます。

その上、国際的な視点で物事を見るのが島国日本の人にとっては苦手中の苦手なので、日本の行動様式と異なる人たちを見ると、自分の流儀を押し付けたがる傾向にあるような気がします。

日本は長い間国際化を掲げてきましたが、それはなかなか達成が困難あ机上の空論に近いものがあるような気がしています。

2 thoughts on “日本人とアメリカ人のチップ文化の衝突

  1. のっけから関係ないコメントでごめんなさいですが、別のエントリーへのコメントで、オイラはもう Twitter はやっていないのかとご質問されていたので、失礼ながらここでお答えします。いちおうアカウントはまだ持っていて、妻やあと数名の友人とのメッセアプリとして使用しています。タイムラインはほとんど見ないです。

    さて本エントリーについてですが、そもそも日本人の多くは、サーバーなど食産業で働く接客従事者のほとんどが通常の最低賃金を大きく下回る時給で働いており、チップが生命線であることを知らないのではないでしょうか。そして、れいこさんのおっしゃる「接客従事者を下に見る、あるいはサービスを提供して当たり前だと思う」という感覚も確かにあると思います。オイラは現在のチップ文化には反対ですが、チップで生活を維持している人がいるというのは、常に心に留めておきたいものです。

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  2. twitterの件、了解です。
    ほとんどが通常の最低賃金を大きく下回る時給で働いており、チップが生命線であることを知らないのではないでしょうか。☜これありますね。

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